自転車保険の義務化と必要な保険とは?宮崎県でも広がる加入の動き

自転車通学

自転車は通勤・通学・買い物など、日常生活で幅広く利用される便利な乗り物です。しかし、交通事故を起こした場合には加害者となり、高額な損害賠償責任を負うケースもあります。

こうしたリスクに備えるため、全国的に「自転車保険」の加入を義務づける動きが進んでいます。この記事では、自転車保険義務化の背景や宮崎県の現状、そして個人賠償責任保険での対応方法について解説します。

自転車保険の義務化とは?全国の動きと宮崎県の現状

自転車保険の義務化とは、自転車利用者が万が一の事故に備え、対人・対物の損害賠償責任を補償する保険へ加入することを義務づける制度です。自治体単位で条例が制定され、全国的に広がりを見せています。

なぜ自転車保険が義務化されたのか

背景には、自転車事故による高額賠償事例の増加があります。たとえば、小学生が起こした自転車事故で被害者が重度後遺障害となり、約9,500万円の賠償を命じられたケース(神戸地裁、平成25年)が社会的な注目を集めました。このような事例を受け、自治体が自転車保険加入を条例で義務づける動きが進みました。

現在では、東京都や大阪府、兵庫県など多くの地域で義務化が定められており、通勤・通学・買い物など目的を問わず、すべての利用者が対象となっています。

宮崎県では令和3年4月から義務化

宮崎県でも令和3年4月1日から「宮崎県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」に基づき、自転車保険の加入が義務化されました。

この条例では、自転車を利用するすべての県民や県内を訪れる利用者に対して、自転車事故による損害を賠償できる保険(個人賠償責任保険など)への加入が求められています。

また、従業員が業務で自転車を使用する場合も、事業者の保険加入が義務づけられています。
(出典:宮崎市公式サイト「自転車損害賠償責任保険等への加入義務化について」

加入しない場合のリスクと罰則

条例上の罰則は設けられていないものの、事故を起こした際に保険未加入であれば、加害者がすべての損害賠償を自己負担することになります。

数百万円〜数千万円の賠償額が発生するケースもあり、経済的・精神的負担は非常に大きいものです。
また、未成年者が起こした事故では保護者が監督責任を問われることもあります。自転車を利用するすべての人が「自分ごと」として補償の有無を確認することが重要です。

「個人賠償責任保険」でカバーできる場合も

「自転車保険」と聞くと、専用の新しい保険に加入しなければならないと考える人も多いかもしれません。

しかし、実際には「個人賠償責任保険」や「日常生活賠償責任保険」など、他の保険の特約として加入している場合でも、同様の補償を受けられるケースがあります。

「自転車保険」と「個人賠償責任保険」の違い

「自転車保険」は、自転車事故による相手への損害賠償を中心に補償する保険です。これに対して「個人賠償責任保険」は、日常生活における幅広い賠償リスクをカバーするものです。

たとえば、自転車で歩行者にぶつかった場合はもちろん、飼い犬が他人にけがをさせた、子どもが他人の物を壊したといった場合も補償の対象になります。つまり、個人賠償責任保険は自転車保険を包括するより広い補償内容であり、すでに加入していれば条例の要件を満たしていることが多いのです。

火災保険・自動車保険に特約でつけられる

個人賠償責任保険は、単体で契約するほか、火災保険や自動車保険、傷害保険などに「特約」として付帯できることが一般的です。この特約は、保険料が年間数百円〜数千円程度と比較的安価で、家族全員が補償対象となる契約も多くあります。

そのため、新たに自転車保険に入る前に、自分や家族がすでに加入している保険の内容を確認することをおすすめします。保険証券に「個人賠償責任特約」「日常生活賠償責任特約」といった記載があれば、自転車事故にも対応している可能性が高いです。

契約前に確認したい3つのポイント

補償の上限額

1億円以上の補償が推奨されています。重大事故の場合、賠償額が数千万円〜1億円を超えることもあります。

家族全員の補償対象かどうか

被保険者本人のみならず、同居家族や未成年の子どもまで補償対象になる契約を選ぶと安心です。

示談交渉サービスの有無

事故後の相手方との交渉を保険会社が代行してくれるサービスがあると、トラブルを円滑に解決しやすくなります。

まとめ - 宮崎県でも自転車保険の確認を忘れずに

自転車保険の義務化は、加害者・被害者の双方を守るための仕組みです。宮崎県では令和3年4月から条例で加入が義務づけられており、すでに「個人賠償責任保険」や「火災保険の特約」でカバーできている人も多いでしょう。

一方で、保険の補償範囲や家族の適用状況を確認していないケースも少なくありません。「自転車保険」として新規加入する前に、現在加入中の保険内容を見直すことで、無駄なく確実に義務を果たすことができます。

安全運転と保険加入の両輪で、安心して自転車を利用しましょう。

自転車保険や個人賠償責任保険について、ご不明な点等あればお気軽にお問い合わせください。

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